ここはぬばたま。
駄文の部屋。
お題:特別企画! お気に入りの秘蔵書物紹介の巻
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▼蔵書No.6▼
著 : 古橋秀之
種類 : 文庫
<独評>
まじめな本ばかりなので、ここらでフィクションものをひとつ。
かつて管理人はこの著者の小説に心酔してました。この本は第1作「ブラックロッド」から続く2作目、3部作完結で最後は「ブライトライツ・ホーリーランド」で終幕となります。中でもこの2作目は管理人が心底素晴らしいと感じ入った小説です。
「ブラックロッド」に聞き覚えのある方は、たぶん管理人と同じ世代かと思われます。第二回電撃ゲーム小説大賞で大賞を見事獲得したのが古橋秀之氏。フィクション小説の実力派ですよ。
シリーズを通してケイオス・ヘキサと呼ばれる街で起きる公安局とASC降魔局の暗躍を描いていますが、それぞれ主役が違います。この2作目はシリーズ通して登場する「ロングファング=長い牙の吸血鬼」の御話を主体としたエピソードを描いています。
吸血鬼って、よくまぁいろいろな作品で目にしますが、これほどインパクトのある吸血鬼は存在しないのではないでしょうか。
「ヨー・ホー!」と言って登場するネアカな性格。Eマグでひとつ残らずぶち抜かれて肉片と化しても再生できる無限の生命力(このとき描写がすごい)、魔性の瞳をサングラスで隠して酒場でナンパ、そしてやっぱり太陽には弱いです。「吸血鬼にして吸血鬼ハンターであるアーヴィング・ナイトウォーカーは吸血鬼殲滅部隊(ブラッドジャケット)としての仕事が終わった後、予定通り処分された」――巻末の台詞を読んだ時、あなたはどう思うでしょうか。
何よりこの方の小説は、その世界観の描写のすごさに驚かされたものです。あれだけ奇異な世界を、ごく自然に描写できる実力は神がかっている!と以前はべた褒めだったのですが、最近菊池秀行氏の小説を読んだことで、この考えが実は半減したりしました。あの<魔都>に似ている……。
それでもこの小説の面白さはいまだ色褪せません。是非一読をお勧めします。
「DAMN YOU!(バチ喰らいやがれ!!)」……シビれました。
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