「二霊二拍手! 巻之二」
第一話 出会いは突然に
どきどきしながら一歩踏みだすと、とつぜん黒い影にふさがれた。
さっき車のドアをあけた運転手だ。
「すんません、急いでるんで!」
重要なのは位置どりだ。いたずらな風の機会を逃すわけにはいかない。
ひらり躱そうとしたオレだが、黒服が滑るようにオレの前に移動した。
ムッ!
逆側に向きを変えると正面からふさがれる。
おのれ……魂胆を見ぬかれているッ。
じりじりと向かいあうオレと黒服。
右へ動くと右に動く。
左に動くと左に動く。
やるな、この黒服。
学生の頃はさぞインターハイで活躍したバスケ選手に違いない。
完璧なデフェンスだな。
ここはフェイントもまぜていくしかあるまい。
待ってろ! ゴールは目の前だ!
|
Copyright (C) 2014 にゃん翁 All rights reserved.