「二霊二拍手!」
第四話 式神演舞
「ヒヨリ、待って!」
声をかけられ、日和は肩越しに顧みた。
「南雲――委員長に、何か気づいたことがあったら、僕に知らせて欲しい」
「は? まぁ、いいけど、なんでそんな――」
ピーン! と直感がひらめいた。
むふ。
「いいぜ。なんか気づいたら教えてやるよ」
「助かるよ」
「へへ、なぁに。似合いのカップルだと思うぜ」
ニヤニヤと薄気味悪い笑みを浮かべる日和に苦笑を返し、東は上級生の女生徒に車椅子を押され、生徒会室へと入っていった。
その女生徒が、生徒会室へと消える前に日和に向けて舌をつき出す。
狐に詰ままれたような顔をした日和は顎に手を当て、「う〜む」と悩んだ。
「モテすぎるってのも、考えモンだよな」
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