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なぜ人間は生きるんだろう。
なぜ人間は生きなくちゃならないんだろう。
そんな疑問が、ずっと僕にはあった。
まるで強制労働のように、子供の頃から過ごしてきた時間。
そしてこれから先、過ごしていくだろう無為な時間――
どうしてみんな疑問に思わないんだろう。
ただ時間を食いつぶすだけの世界。無為に過ぎていくだけの日々。
何も残らない。何も変わらない世界。そこに生き続けることの、意味――
生きることを望む人は、病院を訪れる。
最新の医療技術を期待して、生き残るための手段を提供してもらう。
物事がすべて相対論であり得るならば、きっとあるはずだ。
その逆の場所が――
僕ははじめて、店をもった。
そこは、ひっそりとした暗がりにある。
そこには、毎日のように、客が訪れる。
誰にも知られず、たった一つの”買い物”をするために――
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