「ファウスト〜殺戮の堕天使〜」

四章 彷徨う道教者

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ファウスト

 最悪なのは餓鬼道だ。

 恨みに妬み、そねみに嫉妬。

 満たない奴はなんでも羨む。

 手に入れたところで終わるわけでなく、ぎらぎらの目は獲物を求め、どこまでいっても終わらない。飽きが来るまで飽きもせず、次から次への無限道中。

 欲の深さは業の深さ。

 間違いの起こらねえうちにとっとと軌道修正するんだな。じゃねえと鬼に連れ去られるぜ? 鬼や悪魔やモノノケってのは、何も人外の形をとるとは限らねえ。

 人のフリした鬼って奴も、いてもおかしかねえだろう。

 




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